就職ランキングトップ80入りする大手企業の花形部署を、たった60日で辞めた経緯を振り返ってみる。
こんにちは、ちゃる(@chalu_ki)です。
今回は新卒入社後たった60日で会社を辞めた経緯を、真剣に振り返ってみたいと思います。まだ記憶が新鮮なうちにやらないとね!
今就活中の方、お仕事で悩んでいる方。こんな奴もいるんだと読み流してくれたら嬉しいです。
しばしお付き合い下さい。
入社まで。企業選びの決め手はご飯だった!
まずは、簡単に入社までの経緯を話してみます。
海外の大学に行っていたため、主に就活はボストンキャリアフォーラムでやりました。このいわゆるボスキャリ、なんと3日間で内定もらえます。それに、海外大生を積極的にリクルートしたい企業ばかりなので、就活生にとても良心的です。豪華なディナーが振舞われるたり、面接がフレンドリーだったり、就活が楽しいイベントと化すのです。もちろん真剣な部分は真剣です!
このボスキャリで私は、めでたくも10社以上の内定をGET しました。既に日本のフォーラム等でもらっていたところもあったので、合計15社くらいの内定をもらっていた気がします。今度ボスキャリの記事も書きます!と宣伝してみる。
贅沢な悩みではあるのですが、逆にもらいすぎて、どこに行きたいのか自分でも良く分からなくなっていました。そんな中最終的に1社に決めました。
理由は
ご飯が美味しかったから。
はい、ボスキャリでご馳走していただいたディナーが、本当に美味しかったのです。前菜からデザートまで、何でも好きなものを注文して良くて、とにかく豪華だったのです。という訳で、その会社に決めました。だってー迷いすぎてもう訳分からなくなってたんだもん。本当にこんなノリで決めちゃいました。
入社後。企画の花形部署に配属。
そんあこんなで2016年10月に入社をしたのですが、私たちはグローバル採用という枠で採用されていたので、いわゆるエリート入社でした。4月に入社していた子たちより研修の期間も短く、ちやほやされながら会社の期待を一身に背負って入社したのです。
その後7ヶ月の現場研修を経験し、着任したのは会社のコアビジネスの企画部門です。新卒の営業配属が8割の中、本社の花形部署に配属となりました。
その着任後、実質就労期間60日で退職を決意しました。
でもなんで?
ですよね、よく言われます。
エリート街道まっしぐらだったのに、なぜいきなり辞めたの?
じっくり振り返ってみます。
会社で感じていた違和感たち
勤務している中で感じた数々の違和感。その時は、なんとなく違うなーっと思っていただけなのですが、具体的に何を違和感と感じていたのか考えてみます。
毎日決まった時間に起きて、決まった電車に乗るってなに?
これ、本社勤務になり1週間経った頃に感じたことです。
毎日決まった時間に起きて、同じようなお弁当を作り、同じような洋服を着て、同じ時間に家を出る。その後、同じ道を辿って会社に向かい、同じデスクに座る。
うーん、毎日がこんな同じリズムで進んでいていいのだろうか。
何かが違う。これでは好きな時に、好きな場所にも行けなければ、好きなこともできない。このリズムに拘束されてしまう人生で良いのだろうか。
こんなぼんやりとした疑問を抱いていました。
エレベーターの列長すぎじゃない?ってか廊下も長すぎじゃない?
入館してから、自分のフロアに行くまでも一苦労。エレベーターに乗るため長蛇の列に並び、到着後、長い廊下を歩く。この廊下、多分20mくらいしかなかったのに異常に長く見えた。
すごく閉鎖的で、空気が滞っている感じ。
想像してみてください。
病院の廊下ってやけに長く感じますよね。それと似たような感覚でした。
時間ってこんなに過ぎるの遅かったけ?
これは本当に深刻でした。
とにかくに時間がねっとーり過ぎていく感じです。
特にお昼後は10分に一回くらい時計をみてました。そんな経験中学校の数学の授業以来です。やらなければいけないことはあるのに、なかなか進まないんです。やる気の問題もあるのでしょうが、それより、自分のためではなく、会社のために仕事をすることに疑問を感じていたのです。
誰のために、何のために働いているの?
ここでぶち当たったのが、この疑問。
「私誰のために働いているのだろう。何のために1日ここに拘束されているのだろう」
納得できるような答えは出ませんでした。分からなかったんです。今まで、働くということを当たり前に思っていたから、そんなこと真剣に考えたこともなかったんです。
考えても考えても、お金のためという答えしかでなかった。
成長とか、充実とか、、、ポジティブなワードが出でこなかったんです。
そして、気付いたんです。そのお金を得るために、時間を犠牲にしていること。
お金と時間を交換こしていること。
ちょっと待てよ。。。お金あっても時間なかったら何にもできないじゃん!それじゃあ意味なくない?(笑)ってかむしろ時間の方が大切じゃない?(笑)
確かにサラリーマンやっていても土日祝日はお休みです。有給もある程度もらえます。
実際に調べてみました。
- 2017年の土日祝日数 117日
- 稼働数 248日
この数を少ないと思うか、多いと思うかは人それぞれだと思います。
でも一年のうち約47%しか自由がないんです。有給を多めに見積もっても50%。
これを例えば、22歳から60歳までの38年間で計算すると、約19年の差がでます。
本当は38年の年を重ねているのに、自由な時間は19年しかない。自分の人生なのに。
半分は会社に時間を提供するんです。会社のために命を削るんです。
この記事によると、サラリーマン女性の平均生涯賃金は2億円ほど。高収入の人でも2.9億円ほどみたいです。
つまりは、
この19年を2億円で売るんです。
もしある日、あなたの枕元に死神が現れて
「ねーねーあなたの19年、僕の2億円と交換しないー?」
って言われたらどうします?
難しいですよね。確かに2億円は大金だし、2億円あれば残りの人生遊んで生きていけるかもしれません。あなたの年齢にもよりますが。
でもここで、忘れちゃいけないのが、残りの自由な時間である19年もただの土日積み重ねだということです。19年丸ごとぽんっと休めて、海外でバカンスしたり、田舎でのんびりできる訳ではないんです。もちろんですけど。
それを考えたら、死神に2億円と19年をぽんっと交換してもらった方がいいんじゃないかと思うくらいです。
うーん。こんなんでいいのかな。
自分の時間は自分が、めいいっぱい使いたい。
私は死神に19年を売りたくない。会社と死神が同じという訳ではないですよ。もちろん、あくまで例えです。
だって時間は無限じゃないもの。いつか死んじゃうんだもん。
そう思ったんです。
自立した人になってるの?
自立した人になる。
これは私の小さい頃からの目標でした。誰にも依存せず、一人でも生きていける人になる。そう子どもに願う、お父さん・お母さんも多いのではないでしょうか。
私は就職したとき、やっとこれで自立した人になれたんだーと思いました。これで父と母のスネをかじることなく生きていける。一人前になれたんだ!って。すごく嬉しかったんです。
でもそもそも自立ってなんでしょう。「依存」の反対語でしょうか。
辞書的には自立とは、
[名](スル)
1 他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。「精神的に自立 する」
2 支えるものがなく、そのものだけで立っていること。「自立 式のパネル」
らしいです。でも、
新生児仮死の後遺症により脳性まひの障害を持つ熊谷晋一郎さんは「自立」に関して、とても興味深いことをおっしゃっています。
実は膨大なものに依存しているのに、「私は何にも依存していない」と感じられる状態こそが、“自立”といわれる状態なのだろうと思います。だから、自立を目指すなら、むしろ依存先を増やさないといけない。
つまり、「自立=依存していない」ではないようです。むしろその逆で、依存先がたくさんあるということ。人間は依存抜きにして生きていけないのだから、その依存先は多い方が良い、という考え方です。
確かに、自分でビジネスをやっている人も取引先やお客さんに依存していますよね。投資家だって、投資先のビジネスに依存している。
だったら、取引先もお客さんも投資先も多い方がいい。分散した方がよいのです。
非常に深い考え方だと思います。
そして気付いたのです。
確かに父と母に依存しなくても生きていける状態になったかもしれません。でもそれは、父と母ではなく、単に会社に依存するようになったのではないだろうか。
だってこの会社がなくなったら、お給料はもらえなくなるし、例え転職しても、会社に依存するというシステムは変わらない。
そしてサラリーマンは会社のみに依存している。なにせ会社に莫大な時間を提供しているからです。
これのどこが自立なのだろうか。
このことに気付いたとき、会社のみに依存している場合ではないと感じました。自分で生きていける人にならない、依存先を増やして自由を手に入れないといけないと感じました。
行きたい駅方面の電車にちゃんと乗ってるの?
もし、私の目指すものが本当の意味での自立だとしたら、ここにいても意味がないのでは。。。そう考えるようになりました。
例えば、あなたは渋谷から横浜に行くとき、どの電車に乗ればいいのか考えますよね。東横線かもしれないし、湘南新宿ラインかもしれない。はたまた、山手線で品川乗り換えかもしれません。手段も、かかる時間も様々ですが、どれも横浜という目的地につくこと前提に、どっち方面の電車に乗れば良いのか考えます。これが普通だと思います。
本当の自立を目指す人が、サラリーマンをやるということは、このプロセスを完全に無視することと同様です。逆方向の電車に乗っても、目的地には着かないのは分かっているのに、とりあえずみんなが乗っているから自分も乗るんです。
私は目指しているところに着く電車に乗りたいです。たとえ皆んなに反対されても、わざわざ逆方向に乗りたいとは思わなかったのです。
ちゃるの人生interestingになってる?
なんだかんだ色々分析してみちゃいましたが、これが1番の決め手だった気がします。
たった22年ではありますが、私の人生これまである程度interestingだったと思っています。子役をやり、高校大学と海外に行き、世界を周り、自分で振り返っても色々なことに挑戦してきたなーと思うのです。
これが、サラリーマンをこのままやったら全然interestingでなくなってしまうのではないか。初めて会った人に、「普段何しているんですか?」と聞かれたとき、10分ももたない様な人生になってしまうのではないだろうか。そんな風に感じました。
みんなに興味をもってもらえるようなexciting な人生を送りたい。
これが最後の決め手でした。
今日決めた。
辞めることを、ちゃんと考えたのは6月下旬のある金曜日朝でした。そしてその日の定時前には上司に退職の旨を伝えました。勢いが大切だと思ったのです。このまま土日を挟んだら心が揺れてしまうのではないかと思ったのです。
私は、なにか大きな決断をするとき、あまり深く考えない様にしています。もちろんそこに到るまでは色々考えるのですが、最後の一歩を踏み出すときは勢いに任せてやるのです。でないと踏み出せずに終わってしまうからです。
ニュージーランドにいた時も、とりあえず日本の高校をすぐ中退し、現地の高校に転入しました。とにかく深く考え、訳が分からなくなる前に、決めちゃうのがよいと思っているのです。その点就活では失敗しちゃったのかもですねw
結果7月あたまに最終出勤日を迎えました。決断から2週間弱で会社を去りました。
うじうじする暇もなく辞めました(笑)
まとめ
随分と長くなってしまいましたが、、、
今回は会社を辞めるまでの経緯を丁寧に振り返ってみました。
年を重ねるにつれ、思い切った決断をすることが難しくなるようです。これでも昔と比べると、決断までに随分と時間がかかったなーと思います。
今回の決断に後悔はありません。これからもすることはないと思っています。
無職でも、ちょっとみんなとずれてても、毎日ニコニコで、interestingなちゃるらしい人生を送っていきたと思っています。
おまけ。ちゃるコラム。
ここで自立に関して、海外の面白いものページを見つけました。
英語で自立はself-reliantと言います。selfは自分。reliantは依存。つまり、自分に依存するということです。
このウェブサイトは子ども向けに、人生に必要な31のスキルを教えています。
この中で自立するには 4つのスキルが必要と定義されています。
- Assume responsibility : 責任を取る
- Be informed : 情報を得る
- Know where you are going : どこに向かっているのかを知る
- Make your decisions : 決断をする
やはり、この“Know where you are going : どこに向かっているのかを知る”が面白いですよね。子どもにも、どこに向かうかを教えるのではなく、自分で考えさせる。これが海外式な気がします。
そして結局ここが一番大切な気がしています。
じゃあねん。